リハビリテーション学科

学科の概要

 

学科の概要

尊さに向きあう、しなやかに寄りそう。

尊い生命と向きあい寄りそう、リハビリテーションの専門職である「作業療法士」と「理学療法士」。現代における、その重要性の高まりも知られています。子どもから高齢者まで、あらゆる世代の人々と向き合い、優しさと温もりの支援を、丁寧に細やかに行うセラピストを育成し活躍の場へ。
本学科は、女性のしなやかな感性と優しさを生かした「作業療法士」と「理学療法士」を、育成します。

2つの専攻

4つの特徴

東京家政大学 リハビリテーション学科には、4つの特徴があります。

特徴01|どこまでも面倒見の良い教育プログラム:教育・臨床経験豊かな教員があらゆる学びを丁寧に,面倒見良く指導します。 1.講義・演習 ①1年次に開講される「人体の構造」「生理学」は,4年間の学びの核心的基礎となる最重要科目です。「人体の構造」は教育経験の豊富なベテラン理学療法士が教授します。「生理学」は歯科医師免許も持つ作業療法士が,歯科医師・作業療法士としての臨床経験も踏まえて 教授します。また頻繁な小テストを行って理解を促します。理解が不十分な学生さんには担任も含めた授業時間外個別指導も行っています。 ②2年次に開講される「生理学演習」「運動学演習」では,少人数のグル-プ制で演習を行います。最新機器の使用法も丁寧に指導します。レポ-ト作成に困っている学生さんには担任も含めた授業時間外個別指導も行っています。 ③女性活躍社会の実現のため,「ウィメンズヘルスリハビリテーション」「ジェンダ-論」「多様な社会を生きる」「社会と多様性」などの科目を開講しています。「ウィメンズヘルスリハビリテーション」では,女性特有の運動器疾患(膝や手など)や精神疾患・認知症などに対する女性セラピストとしての関わりを教授します。 ④大学生活にできるだけ早く慣れてもらえるよう,入学直後にフレッシュマンセミナ-・導入教育を行っており,新入生同士の顔合わせ,教員との顔合わせ,履修方法説明などを丁寧に行っています。講義棟と同じ棟に教員研究室があり,教員研究室はオ-プンな雰囲気で,いつでも気軽に学生さんが訪れることができます。 ⑤全学的に木曜日の4限以降は講義がありません。その時間帯に,リハビリテーション学科では学科交流会(両専攻の全学年参加)や学務課主催レクリエーションなどの多彩な行事を行っています。 ⑥講義・演習・卒業研究やその他の教育活動全てにおいて,両専攻の教員が両専攻の学生を育てることを意識し実践しています。また,2年次に入学時とは逆の専攻に転専攻できる制度を設けています(ただし,転専攻が認められるための条件があります)。 ⑦将来,作業療法士・理学療法士の養成校(大学や専門学校)の教員として勤務するための条件となる教育学系科目4単位取得のための授業を配置しています。 2.臨床実習 ①ほとんどの実習施設は埼玉県・東京都にあります。原則として自宅から片道90分以内の施設で実習を行っています。多くの学生は,片道30~50分以内の施設に配置されています。また地方出身学生で希望があれば,地元の施設で長期実習を行えるよう交渉・検討しています。 ②実習期間中は必ず教員が訪問します。学生さんの進行状況によっては複数回の訪問をします。実習支援システムを使用して毎日の体調を報告してもらっています。 ③実習レポ-トは,学内で教員が多くの指導を行うことで仕上げます。このことにより,実習指導者は臨床態度や臨床技能の教育に集中することができ,また学生さんや実習指導者の負担軽減につながっています。 ④実習前に行われる客観的臨床能力試験(OSCE)は,実際の実習指導者に学内に来ていただき,評価者として協力いただいています。このことにより,実習中の指導がよりスム-スになります。 3.国家試験対策 ①国家試験合格率は両専攻ともに全国平均を上回っています。理学療法専攻は2年連続で100%でした。 ②「作業療法セミナ-」「理学療法セミナ-Ⅰ・Ⅱ」で徹底的に国家試験問題の解説をします。また外部講師による計12日間(1日8時間)の国家試験対策講座を行い,理解を深めます。 ③担任・副担任や国家試験支援部会の教員を中心として,定期的な面接をし,国家試験に対する不安や疑問の解消に努めています。 ④国家試験問題内容や勉強方法に関する質問を,随時受け付ける体制を取っています。両専攻ともに,国家試験に関する参考書や解説書を継続的に執筆している教員が主に質問を受ける体制となっています。 ⑤1・2年次の各講義は国家試験問題を意識した構成です。また3年次から週に1回の国試対策時間を正規授業以外に設け,定期的実力確認テスト,業者模擬試験などを行っています。 4.就職(図:就職対策スケジュール) ①就職担当教員と担任・副担任および学務課就職担当職員が協働し,就職支援を行います。具体的には,個別面談,就職面接模擬指導,就職応募書類執筆指導などを行っています。 ②臨床実習施設の実習指導者をお呼びし(令和7年度は約100施設が参加),3年生・4年生に対し,就職説明会を実施しています。そこでは学生が説明を聞きたい施設を選択し,その施設の特徴や役割,入職後の指導体制,勤務条件などについて丁寧な説明を受けます。約70%の学生が臨床実習施設に就職しています。全体の就職率は両専攻ともに100%です。 ③外部アドバイザーによる面接指導,卒業生が講師を担当する就職セミナ-,学務課主催の就職講座なども行っています。また「キャリアデザインⅠ・Ⅱ」という科目で入学後早期より自分のキャリアについて深く考える機会があります。 ④求人数は両専攻ともに,学生数の20倍程度です。 5.卒業後 ①卒業した年の6月の土曜日に「母校に帰る日」を設定し,卒業生と教員の交流会を行っています。近況報告やお悩み相談を行うことで,卒業生同士や卒業生と教員の持続的関係性作りに役立っています。またその日に,研修会を行い,卒業後教育としています。 ②教員と関係のある施設に勤務した卒業生で希望がある場合には,学会発表の指導を行っています。

特徴02|子どものリハビリテーション:板橋キャンパスにある児童発達支援事業所や狭山キャンパスにある子ども支援学科と協力しながら,子どもの発達支援について総合的に学びます。 1.「発達障害作業療法学」「発達障害作業療法学演習」「特別支援教育作業療法学演習」「地域・子どもボランティア活動論」「発達と理学療法学」「発達と理学療法学演習」「特別支援教育と理学療法」などの科目で,十分に子どものリハビリテーションについて学ぶことができます。 2.板橋キャンパスにある児童発達支援事業所などで演習・地域見学実習(1年次)を行っています。また狭山キャンパスにある発達系実習室で感覚統合演習なども行います。 3.近年,特別支援学校ではなく,一般の小・中学校に作業療法士を配置する動きがあります(学校作業療法)。この学校作業療法に関しても講義で触れます。 4.子ども支援学科の先生方との協働・共育も計画進行中です。

特徴03|コミュニケ-ション力の育成:地域および国際社会含む 地域社会および国際社会で活躍するための基礎となるコミュニケ-ション力を多彩なプログラムで育みます。 1.「基礎ゼミナ-ル」「スタートアップセミナ-自主自律」「キャリアデザインⅠ・Ⅱ」などの科目において,多くのグループワ-クを行っています。 2.「基礎作業学演習」「基礎理学療法学演習」などの科目においても,作業活動や様々な体験型演習をグループで行うことで,学生さん同士の交流を促し,コミュニケ-ション力の育成を図っています。 3.地域社会とのコミュニケ-ション力育成を目指し,「地域コミュニケーション実習」「地域作業療法学演習」「就労支援作業療法学演習」「地域理学療法学演習」などの科目を配置しています。精神障害を持つ人たちの地域生活や就労をサポートする施設で演習を行っています。 4.国際社会とのコミュニケ-ション力育成 ①「国際支援リハビリテーション」「医学英語」などの科目を理学療法士の教員が担当しています。令和7年度より海外スタディツアーを実施し,夏期に教員3名,学生10数名でカンボジアを訪問する予定です。 ②グローバル教育センターのプログラムも充実しており,令和7年度,本学科学生がカナダのカルガリ-へ夏季留学する予定です。 ③令和7年度,本学科学生が採択率22%の難関を乗り越え,トビタテ!留学JAPANに採択されました。私立のリハビリテーション関連学科からは,おそらくはじめての採択と思われます。国公立合わせても過去,数名程度の採択でした。採択された学生は令和8年3月にイギリスで発達障害に対する作業療法を学ぶ予定です。申請には,グローバル教育センター教職員および本学科教員が時間をかけ指導しました。

特徴04|新しい知の創造:最新機器に触れながら,さまざまな社会課題に関する新たな問いをたて,それを解決するための基礎力を養います。 1.講義・演習 ①全学共通教育科目において,「デ-タサイエンス基礎」「基礎統計・情報処理」「ヒューマンロボティクス」「デ-タサイエンスと社会C(ロボットと人工知能)」「デ-タサイエンスと社会D(ヘルスデ-タサイエンス入門)」などを配置しています。これらの科目は文系出身学生でも理解できるよう工夫されています。 ②卒業研究や演習科目では,最新機器を使用できます。例えば,高密度脳波計,近赤外分光脳イメ-ジング装置,3次元動作解析システム,自動車運転シミュレーター,3Dプリンター,超音波診断装置などです。これらの最新機器の使用目的や使用法を丁寧に指導します。 2.大学院 ①学部卒業後に作業療法士として勤務しながら大学院博士課程へ進学し,日本学術振興会特別研究員DC1に採択された卒業生がいます。採択率は約20%弱であり,博士課程における研究の独創性と学術への貢献度が高く評価された結果です。 ②卒業研究論文を雑誌へ投稿し,採択され,またその研究を深めようと,理学療法士として勤務しながら本学大学院修士課程へ進学した卒業生もいます。 3.教員が会長を務める学術集会(第27回日本在宅ケア学会学術集会,第33回埼玉県理学療法学会など)へのボランティア参加や国際シンポジウム参加などにより,学術活動へ触れる機会を提供しています。 4.授業を担当する全ての教員が博士号を取得しています。 5.学術大会の賞を受けた卒業生もいます。

教育方針・受入方針

育成する人材像

気づかう、助けになる、力になれる。
質の高い実践力をもつ専門職者へ。

建学の精神は「自主自律」。この職業的自律性に基づき、あらゆる世代の方々がその人らしく生活することができるよう、対応できる質の高いリハビリテーションサービスの実践力をもち、さらに保健医療福祉の発展と向上に貢献できる人材を育成します。

リハビリテーション学科の育成する人材像
  • 生命の尊重と人格の尊厳および豊かな人間性に基づき、社会のニーズに対応できる質の高いリハビリテーションサービスの実践力を有する
  • チームの一員として協働する能力を有する
  • 専門職業教育に求められる科学的根拠に裏づけされた専門的知識・技術・態度および主体的学修能力を有する