作業療法学専攻

カリキュラム・実習

 
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授業内容

現場での活躍を見据えた、国家試験対策に留まらない多彩な授業

リハビリテーションの実践に必要な専門知識と技術を身につけるとともに、卒業後も最新の知識と技術の修得を目指し生涯にわたって探求する心構えを身につける科目を設置しています。

主な授業紹介

リハビリテーション学科で学ぶ主な授業を紹介します

両専攻共通科目
人体の構造Ⅰ <専門基礎科目>

人体の基礎を構成し筋骨格系の中心的な器官である骨と筋について学ぶ。骨については、分類・構造・発生などの総論と、それぞれの骨の部位や形態的特徴などを理解する。筋については分類・構造などの総論に加えて、それぞれの筋の起始、停止、支配神経、作用を中心に学ぶ。また、神経系の基本的構造について学ぶ。神経は中枢神経から末梢神経に至るまでの構造と経路を理解し、骨と骨格筋、そして神経が運動系として機能するときにどのような連携をなしているかを考えるとともに、運動時に重要な役割を果たしている感覚系機能についても理解を深める。

整形外科学 <専門基礎科目>

運動器疾患を有する患者に対し、理学・作業療法を実施することがある。そのため、本講義では、運動器の疾患についての理解、運動器の基礎、診断基準、治療方法、外傷、感染症、腫瘍、関節リウマチと類縁疾患、変性疾患、炎症性疾患、先天性疾患などについて学び、日々の臨床で遭遇するさまざまな疾患の理解と臨機応変に対応できる知識を修得する。さらに、スポーツに関連した事項についても教授し、スポーツに関連した治療にも対応できるようにする。

生理学Ⅰ <専門基礎科目>

主に、神経系の機能について解説する。生理学の意義、細胞の一般に続き神経と筋の機能、神経系の解剖を概説し、反射を中心とした脊髄や脳幹の機能、小脳、大脳基底核、大脳皮質による運動の調節について解説する。また、体性感覚、特殊感覚の受容器レベルでの特性および中枢での情報処理について解説し、感覚が運動の調節にも関わることを解説する。また、感覚や運動の情報が、学習により記憶に変換される過程や、情動や動機づけを含めた統合機能および自律機能を学ぶ。

薬理学 <専門基礎科目>

理学・作業療法を受ける患者の多くは、薬物療法を受けている。運動療法を実施する場面において、患者の服薬状況を把握、薬剤の種類と作用、および副作用を理解していることは、リスク管理上非常に重要である。さらに、薬剤の種類によっては、運動に影響を及ぼすことがあるため、患者の投薬状況を把握し、作用と副作用についての十分な理解が望まれる。そのため、中枢神経系や末梢神経系および呼吸・循環器系に作用する薬物や抗がん剤や抗炎症薬等の作用機序と副作用について学ぶ。

リスク管理学 <専門科目>

医療では、医療事故(医療過誤、過失のない事故など)が発生する頻度が高い。重大事故に繋がりかねないヒヤリ・ハットは日常業務で遭遇することが多い。この科目では、医療・保健・福祉活動において発生しやすい状況などを分析し、その場合の対応法や対処法、発生予防対策等に関する基本的な知識を学ぶ。

地域保健マネジメント学 <専門科目>

地域保健を維持・推進するために、自治体や保健所の役割を把握し、地域で生活する人たちが有する問題と国や行政が進める施策とを対応させて、そこで生じる課題を列挙し解決法について討論する。リハビリ専門職である作業療法士・理学療法士が地域保健活動における役割、さらに災害支援等での多職種と連携した関わり方について学ぶ。


作業療法学専攻科目
作業療法学概論 <専門科目>

作業療法の誕生と歴史、そして変遷を日本と世界との違いを比較し、その理由を知る。人にとって健康とは何か、健康の姿を作業モデルとICFの考え方と比較して知る。作業療法が医学モデルから社会学的モデルまで幅広い対応をしながら作業療法の考え方と支援法を理解する。さらに対象者に対する作業療法の支援法を学ぶ。

作業評価学総論 <専門科目>

評価を構成している項目を考え、その個々の項目の意味を把握する。作業療法の対象とする範囲は広いため、疾患別と障害別さらには年代別などで用いられる検査・測定の種類も多くなる。この講義では、それぞれの領域から代表的な検査法を教授する。さらに評価結果から対象者に関わるアセスメントの導き方を修得する。バイタルサインチェック、メディカルチェックという基本的考え方を学ぶ。

臨床実習について

目的と流れ

臨床実習の目的

実習は学内で学修した知識と技術・技能および社会人としての態度を臨床における体験により統合することを目的とした、養成課程の中でも重要な科目です。計画・治療・指導・援助などを通じて療法士としての高いスキルを身につけ、保健・医療・福祉に関わる専門職としての認識を高めることを目的とします。

臨床実習の流れ

1年次後期に『地域見学実習』を配置し、医療・介護・福祉施設等を見学し、卒業後に働く施設の特性を修得します。2 年次からの実習は各専攻に分かれて展開します。

主な臨床実習

地域見学実習

作業療法士・理学療法士等のリハビリテーション専門職が勤務する各種施設(保健・医療・福祉・地域)を見学します。地域のニーズについて学びを深め、それぞれの対象者の特性を理解し、専門職や社会人としてのルールやマナーに基づいて行動できるようになることを目的とします。

コミュニケーション実習

地域の中で働く作業療法士にとって、人と接する技術は重要です。本実習では、地域で生活する乳幼児から高齢者まで幅広い年齢層を対象に人と人が交わることで生まれる精神力動を体験します。学生は、作業療法の評価で行われる「面接」の意義と実践的な対人コミュニケーション術を修得することを目的とします。

評価学実習

『評価学実習』は、学内で学習した作業療法または理学療法の評価技能を実習施設の対象者の協力を得て、評価の過程の理解および評価技能の習得を目的とします。他職種から情報収集する機会があることから関連職種との連携について学習することも目的の一つです。

臨床実習Ⅰ・Ⅱ

医療施設や福祉施設において、臨床実習指導者の下で「評価(面接、観察、検査・測定など)→治療プログラム立案→治療実施→考察→再評価→治療プログラム検討・修正」という作業療法や理学療法の過程を経験し、修得します。作業療法や理学療法を実施するなかで対象者および自己の変化を捉え、治療プログラムの検討をおこない、加えて対象者への援助方法や治療的存在としてのリハビリテーション専門職の態度や行動を身につけるとともに、その役割を学修します。また、多職種および地域連携のあり方に関する手法も修得します。

スケジュール

実習の種類 時 期 目 的 実習場所
地域見学実習 1年次後期
半日/8回
医療施設の組織や内容を把握する リハビリテーションセンター、回復期リハビリテーション病院、大学病院、介護老人保健施設
コミュニケーション
実習
2年次後期
1週間
対象者と関わり、コミュニケーション能力を修得する 回復期リハビリテーション病院、介護老人保健施設、デイケア
評価学実習 3年次後期
2週間 ✕ 2回
実習指導者の下で、実際に評価をおこない、評価能力を修得する 回復期リハビリテーション病院、介護老人保健施設、デイケア、精神科施設
臨床実習Ⅰ 3年次後期
8週間
担当者を決めて受け持ち、評価から治療まで関わる 一般病院、総合病院、回復期リハビリテーション病院、精神科施設
臨床実習Ⅱ 4年次前期
8週間
担当者を決めて受け持ち、評価から治療まで関わる 一般病院、総合病院、回復期リハビリテーション病院、精神科施設