学長挨拶・建学の精神

 

学びの特色

学長 山本和人

本学は1881年(明治14年)に、裁縫を教授できる智徳の優れた女性教員を育成しようと、校祖渡邉辰五郎によって創設されました。裁縫を教授することによって独り立ちし、社会に貢献できる女性の「自主自律」が本学の建学の精神となっています。建学の精神をしっかりと受け継ぎ、今日まで多くの卒業生が社会の様々な領域で、専門的な知識・技術・技芸の実力を発揮し活躍しています。また、初期学長青木誠四郎は、知識・技術の習得と共に豊かな人間性を培い、柔軟な思考力と積極的な実践力を持ち、人として心の大切さを忘れずに凛として生きる女性の涵養を目指しました。学生たちから慕われた青木学長が提唱した生活信条「愛情・勤勉・聡明」は、本学に学ぶ学生の大きな指針となっています。

2021年に本学は創立140周年を迎えます。2018年から、本学の研究の特色化と新たな教育・研究の体系化をめざして、「ひとの生(Life)を支える学の構築」事業に取り組み始めました。また、2018年7月には、本学の進むべき方向性を明らかにするものとして、「140周年とその先を目指して―東京家政大学の将来ビジョン―」を決定しました。それは次の通りです。

  1. 「ひとの生(Life)を支える学」の構築をはかり、教育・研究する大学
  2. 多様な人の生き方を認め、支え、家庭・職場・社会で貢献し、グローバル化する時代で活躍する女性を輩出する大学
  3. 教育・研究の成果を課題解決に生かし、地域・社会のよりよい生活のために還元する大学
  4. 変化の激しい時代に、卒業生、地域・社会の人々が生涯にわたり学び、能力を高め、生きる力を支援できる大学
  5. 大学の特色である「ひとの生(Life)を支える学」を生かした産学官民と連携する大学

本学の教育内容は専門性の高い資格、人の一生と関わる仕事につながっています。多様性と変化に富んだ未来社会に向かって、意欲的に学ぶことのできる教育環境を整えています。授業改善や英語教育にも力を入れ、産官学との連携に関わるボランティア活動・社会貢献活動もあります。より実践的な教育の中から、今後の社会変化へ対応できる力、新しい価値を創造し、生きる力・成長し続ける力を教員と共に高めてきましょう。女性の活躍に寄せられる期待は大きく、活躍の場は世界に広がっています。一人ひとりが個性的な課題に取り組み、生き生きと自分らしさを発揮し、未来社会に貢献できる礎を築いてください。建学の精神と生活信条を基盤に、緑豊かな板橋キャンパスと狭山キャンパスで充実した教育、手厚いサポートを行う東京家政大学です。皆さんの目標実現のため、伝統と実績のある本学で共に成長してまいりましょう。

本学の教育理念

  1. 建学の精神である「自主自律」の道を歩むことのできる人材を育成する
  2. 生活信条としての「愛情・勤勉・聡明」を実践できる人材を育成する

本学の教育目的

  1. 専門的な知識・技術・技芸を身につけ、公的資格を活かして社会に貢献し活躍できる女性を育てる
  2. 広い教養と洞察力を身につけ、多用な社会的事業に参加し、時には社会を変革できる勇気を持つ女性を育てる
  3. 人と人との繋がりを大切にし、その中で存分に力を発揮できるコミュニケーション力のある女性を育てる
  4. 日本を知り、世界を知る国際感覚を養い、グローバルスタンダードに適う女性を育てる
  5. 社会の様々な生活技術を豊かにすることに貢献し、さらに自分自身の人生も豊かにすることのできる女性を育てる

建学の精神

本学園は、明治14年(1881年)に校祖渡邉辰五郎先生によって、封建社会から脱し、明治という新しい時代をつくるには、女性も立派に独り立ちができ、社会に貢献ができるものとしなければと考え、「女性の自主自律」を願い「新しい時代に即応した学問技芸に秀でた女性」の育成を志して創立されました。爾来、「女性の自主自律」を建学の精神とし、「愛情、勤勉、聡明」を生活信条として、明るく堅実な校風を築き上げてきました。

本学園ははじめに、東京神田の湯島に設置されましたが、昭和20年に戦災で焼失、昭和21年に現在地に移り、戦後の学制改革により、当時、東京女子専門学校であった本学を大学に昇格させ、東京家政大学、東京家政大学短期大学部および附属幼稚園、中学、高等学校を併設し、その後、昭和61年、埼玉県狭山市に校地を取得し文学部を設置しました。平成21年には、大学を板橋キャンパスに集約し、文学部を人文学部と改組しました。
平成26年4月、狭山において看護学部、子ども学部、かせい森のおうちが開設され、「新」狭山キャンパスとして始動し、平成30年には看護学部を健康科学部に名称変更するとともにリハビリテーション学科を新設しました。
大学は1大学院(1研究科)、4学部、1短大および2研究所と特に地域社会への大学開放の主旨で生涯学習センターなどを開設しています。

今日、世界の新しい秩序を求めて、大きく変わろうとしています。富める国、貧しい国との貧富の格差の拡大、民族間の問題、環境問題など様々な問題があります。また、国内問題としては、急速に進む、少子高齢化、人口の急減、それにともなう、政治、経済、産業など社会構造の変革などがあります。これらの問題を解決するには、柔軟な女性の視点で、地に足のついた細やかな対応がこれ迄以上に必要であります。豊かな感性、優しさ、きめ細かな配慮といった、女性ならではの特色、特性があらゆる分野で生かされるとき、平和で豊かな社会がつくられるということです。
20世紀は、あまりにも物質文明に偏った時代でした。21世紀は人間中心、生活中心の時代とならなければと思います。本学はこうした新しい時代を築く、研究、教育、文化の活動拠点として砦として、伝統を生かし発展しつづけています。