英語コミュニケーション学科

ゼミ・研究室紹介

 

ゼミ・研究室紹介

英語コミュニケーション学科では専門分野の多彩なゼミがあり、3年次と4年次に各ゼミナールに所属します。
各専門分野のゼミで卒業研究に取り組みながら卒業論文(ゼミ論文)を執筆します。論文執筆の過程で論理的思考を深めます。
英語コミュニケーション学科のゼミは大学生活の集大成となり、専門分野の先生やゼミ生との出会いは貴重な財産になると思います。

PICK UP!ゼミ・研究室

第二言語習得研究ゼミ / 田頭先生

研究内容は「第2言語習得」です。ゼミ生が明らかにしたいと思うテーマを考え、調査・実験をして論文にまとめます。

先生に聞いてみました!
Q1.ゼミの研究・活動内容は?
A1.このゼミの研究内容は「第2言語習得」、母国以外の言語の習得です。 それについて、ゼミ生が明らかにしたいと思うテーマを、それぞれが考え調査や実験をして、最後は論文にまとめます。例えば、「日本語を学習する韓国の人たちの動機」であったり、「ディクテーションの効果」であったりとテーマは様々です。ゼミ生が自分で目的を決め、方法を考え、結果を出す。ビジネスのケーススタディと同じです。私はそれをサポートし、必要に応じてこんな方法があるよ、とアドバイスする役割です。
Q2.どんな学生に向いていますか?
A2.「第2言語習得」について、これまでの英語や外国語の授業等から、何らかの素朴な疑問を持っている学生には良いと思います。逆に、自分が何をしたらいいのか分からない、という学生にはあまり向いていないと思います。
ゼミ生に聞いてみました!
Q1.ゼミのいいところは?雰囲気は?
A1.自分のやりたいことを追求できることや、急かされたり強制される部分がなく、いい意味で自分のペースでやりたいことを進められること、そして、先生がどんな意見も否定せず尊重し、やる気が出るようにほめてくださることです。また、先生も論文を探してきてくれたりして、自由にやらせてくれるけど、先生が道筋を作ってくださり寄り添ってくださるので、やりやすいです。自分でやらなきゃいけないことは多いですが、先生は優しいしゼミ生同士も話しやすく、とてもアットホームな雰囲気のゼミです。先生の余談も楽しいです。
Q2.取り組んでよかったことは?
A2.模範がないので手探りで進めなくてはならずとても大変ですが、社会に出たら自分で考えて行動しなくてはならないことばかりだと思うのでいい練習になると思います。自分で考えるだけでなく、みんなに相談することもできます。自分とは全然違うテーマを調べているので、別の観点からアドバイスをもらうことができ、こういう視点もあったんだ、と気づかされました。卒論を書かなくても卒業できるけど、卒論を書くことにより、最後、自分が頑張った、と言えるようになると思います。


アメリカ文学研究ゼミ / 関根先生

研究内容は「アメリカ文学」です。文学作品の魅力を味わいながら、自ら問いを立てて様々な視点から考える力を養っていきます。

先生に聞いてみました!
Q1.ゼミの研究・活動内容は?
A1.アメリカ文学の中でも、特に詩を中心に研究しています。 3年次のゼミでは様々なテーマの詩を読んでいますが、「アメリカ」「家族」「自然」などをテーマにした作品を読むことが多いです。 ゼミでは、毎回一つの詩を扱い、学生が「作者略歴」、「朗読・訳・註・質問」、「考察」の役割を分担して担当し、授業資料を準備します。 まずは作者のことを知り、その上で作品を読んでいきます。
Q2.どんな学生に向いていますか?
A2.詩や小説をあまり読んだことがなくても、考える力や文章を書く力を伸ばしたい学生、文学作品を読む楽しさを味わってみたい学生に向いています。 文学作品を読んで、自分の解釈を文章にまとめることで身につく力は、「言葉を分析する力」、「様々な視点で考える力」、そして、「考えを論理的にまとめて伝える力」です。 作品の背景にあるアメリカの文化や歴史も学ぶこともできるので、文学作品を通してアメリカの文化や歴史を学びたい学生にも向いています。
ゼミ生に聞いてみました!
Q1.ゼミのいいところは?雰囲気は?
A1.詩の解釈に正解はないので、学生が思ったことを自由に発言できる環境が良いと思います。 詩を読んでどう感じるのかを話すことは自分をさらけ出すようなことなので、最初は少し恥ずかしく感じましたが、穏やかで自由な雰囲気のおかげで、自分の考えを発表しやすいです。 自分にはない他の学生のユニークな意見にも触れることができ、面白いと感じます。 今まで詩を読む機会がありませんでしたが、この研究室に入って詩に触れることで、文学作品を読む楽しさや面白さを知ることができました。
Q2.取り組んでよかったことは?
A2.自分で考察をまとめ、作品の解釈を議論していく中で、自分の考えたことを上手く言語化して相手に伝える表現力を鍛えられたことが良かったと思います。
また、詩は直訳するのではなく、独特の比喩表現や言葉がもつ複数の意味などを考えながら訳していくので、授業外で英語を読んでいてもユーモアがある比喩表現等が分かりやすくなりました。 詩を読んで自分の中に広がるイメージや自分の世界観を人に伝えられるようになってよかったと感じます。

ゼミ・研究室一覧

ゼミ・研究室一覧
【石塚 倫子】
イギリス文学・文化研究
シェイクスピア映画を通して、文化と解釈の可能性を探るゼミ

私は、シェイクスピアを中心とした演劇が専門です。シェイクスピアとはイギリス16世紀末から17世紀初頭にかけて、ロンドンの劇場で活躍していた劇の台本作家ですが、実はその作品は現代においても世界中の舞台で上演され、映画作品にもなっています。『ハムレット』、『ロミオとジュリエット』、『ヴェニスの商人』などは日本でもおなじみです。ゼミナールでは、シェイクスピアの映画作品を使って解釈の可能性を探ります。その際、当時のロンドン周辺の文化や社会の理解を深め、過去と現代がどうつながるか見ていきましょう。また、映画としての撮影技法・音楽・衣装や監督の視点なども検討していきます。さらに、作品に描かれた愛、嫉妬、野心、権力欲など、さまざまな感情や人間関係を洞察し、私たちのシェイクスピアを一緒に探っていきましょう。授業の一環として、作品の舞台上演を劇場に行って体験し、楽しむことも考えています。
【太田 洋】
英語教育研究
グローバル社会での英語の使い手を育てる英語授業を考えるゼミ

私の専門は「英語教育」です。「小中連携」(小学校英語と中学校英語のスムーズな接続)など小中高校の様々な英語教育について研究をしています。また、21年間中学校教員として実践、研究をしてきた経験を活かし、日本全国いろいろな場所で小中高校の先生方対象の研修会で講師を務め、よりよい英語の授業づくりに関して、現場の先生と一緒に考えています。ゼミでは、今後求められる資質能力を身につけた教員になるために、教員をめざしている学生たちと様々な活動(文献を読み、ディスカッションをする、他大学との合同研究会などの交流、授業参観等)をしています。
【小池 新】
ITで社会問題を考える
社会問題を情報通信技術やシステム思考で解決するゼミ

世の中には色々な社会的な課題があります。一人では解決できないこれらの課題に対して、私たちは様々な立場の人と意見を交わして解決策を見出そうとします。そのためにはシステム思考のフレームワークが活用できます。システム思考では、解こうとしている課題に関連している多様な関係者の役割を分析し、全体構造を捉えます。様々な人間が関係している(例えば大学、会社などの)社会システムに、システム思考を適用することで、社会問題解決の糸口をつかむことが可能になります。システム思考を利用して、検討する際には、もちろん情報通信技術の活用も必要になるでしょう。さらにはアルゴリズム的な思考法なども重要になりますし、関係している人々とのコミュニケーション力やプレゼンテーション力も重要です。ゼミの中は、これらの手法をいろいろな形で学修し、各自が捉えた社会問題解決のためのプロジェクトを実施します。
【横田 由美】
英語の歴史―起源と発展―を考える
英国の歴史的な変遷と地域的拡大、そして様々な英語の形の存在意義を考察するゼミ

私の研究分野は英語の歴史です。英語という言語が歴史的どのように発展して来たか、また将来どのようになるのかを追求しています。英語は500年前まではヨーロッパ辺境地域の一地方言語にすぎませんでした。それが歴史的紆余曲折を経て17世紀頃迄には概ね現在の姿に近い形になっていくのですが、その頃からは大英帝国の領土拡大に伴い世界各地に波及し、今日では地球人口の約5割以上が何らかの形で英語に関わりを持っていると言われています。概論や演習では、英語の誕生から拡大について言語面だけに着眼するのではなく社会の動きとともに見ていきます。そしてゼミでは、まずは言語に関連する事柄(言語の誕生、言語変化、標準語とは何か、国語とは何か、言語の優劣、消滅危惧言語、言語帝国主義など)について学修した後に、イギリスの植民地であった国々や地域の英語の形とその存在意義をコロニアリズムやポストコロニアリズムの観点を交えて考えていきます。
【鈴木 繁幸】
ことばの運用(語用論)
広告や看板での言葉の運用や、そこで使用される技法を研究するゼミ

私の専門は 語用論と言います。皆さんにとって語用論という言葉はおそらく初めて耳にする語ではないでしょうか。語用論の守備範囲は多岐にわたり、実は皆さんの日常生活と密接に結びついています。今、「日常生活と密接に結びついています。」と書きましたが、この表現は比喩ですね。比喩の表現は、語用論の大切な仕事のうちの一つです。語用論の持つ様々な研究分野のうち、私は広告における暗示的伝達(Covert Communication)を主に扱っています。広告は何かを売るために作られますが、所謂商売毛があまりにも生々しいと、消費者は購入意欲が薄れてしまいます。そこで色々な技法を用いて消費者の購入意欲を高めようとします。その様な技法も語用論が対象とするものです。
【関根 全宏】
アメリカ文学研究
アメリカ文学作品を通して物語世界の魅力を探求するゼミ

ゼミでは、アメリカ文学作品、特に19世紀と20世紀の代表的な詩を中心に読んでいきます。「アメリカ」「自然」「家族」「愛」など様々なテーマの作品を扱い、リサーチ発表とディスカッションを中心に行います。このゼミで身につく力は、言葉を分析する力、様々な視点で考える力、そして、自分の考えを論理的にまとめて伝える力です。文学作品の背景にあるアメリカの文化や歴史を学ぶこともできます。小説や詩をあまり読んだことがなくても、考える力や文章力をつけたい学生、文学作品独特のユニークな表現に触れて物語を読む楽しさを味わってみたい学生、他の学生の意見を通して視野を広げたい学生に向いています。文学作品には「正解」は書かれていませんが、考えるきかっけがあります。また、「翻訳ワークショップ」や「詩作ワークショップ」も行い、普段のゼミとは違った角度から言語感覚を養い、与えられた課題を解決してその成果を発表していきます。
【田頭 憲二】
第二言語習得研究
第二言語習得(英語の習得)の不思議を探求するゼミ

第二言語習得研究では、学習者が母語以外の第二言語をどのように習得していくのか(普遍性)と、学習者による違い(個別性)について研究を行います。私たちは、英語学習の際に多くの間違いをします。では、この間違いは日本語が原因でしょうか?実は日本語母語話者以外の英語学習者も同じ間違いを犯し、そこには共通の過程(普遍性)が存在すると考えられます。また、同じ教室で、同じ時間、同じ教師の授業を受けているのに、あなたと友人は英語運用能力が異なります。勉強方法それとも意欲の問題でしょうか。母語獲得と異なり、第二言語習得においては個人により習得の速さと到達度が異なります(個別性)。
このように第二言語習得は、あなたの英語学習に関して持つ素朴な疑問に答えてくれる研究分野です。
【並木 有希】
アメリカ現代社会と文学
アメリカ発祥の芸術「ミュージカル」を通し社会や文化について知るゼミ

私の専門はアメリカ文学・アメリカ文化研究で、特にリアリズム小説における空間表象をテーマにしています。演習では、「家族」「都市」「ガールズ」と言ったテーマを設定し、近現代のアメリカ文化・文学作品を読み解いていきます。小説や詩だけではなく、写真、ミュージカルといった文化作品や、流行や文化事象についても扱い、人種・ジェンダー・階級などの重要概念が現在どのように扱われているのかを考えます。ゼミでは、ウォルト・ディズニーの諸作品とその後のいわゆる「ディズニー文化」の展開と諸相を学ぶことで、文化研究の手法、諸概念と問題の諸相を検討しています。消費者として楽しむだけでなく、歴史を学びどのような考えの元に作られているのか知ることで、さらに深く魅力が理解できるようになります。
【根本 貴行】
子どもの言語獲得研究
こどもが言語を身につける能力(母語獲得)を研究するゼミ

「パパぁ知ってるぅ~?冷蔵庫を開けておくとピーってなるんだよ」とは、私の娘が2歳半くらいの時に発した文で、突然の長い文に驚いたものです。学習せずに自然と身につくことばは「母語」と呼ばれていて、4~6歳くらいで成人と同等の文法状態になることが観察されています。短期間で文法が発達する上に、皆同じ発達段階を経、その過程で似たような言い間違えが見られます。このゼミナールでは、母語がどのように獲得されるかについて研究しています。保育園や幼稚園でことばのデータ収集活動なども行ったりする中で、想像以上に子どもたちが様々な文法を駆使しており、人のことばの発達の不思議さに驚かされます。先行文献の学習やその検証、保育園などでの幼児の観察、そして一連の議論を通して理論の構築といった「科学的」なプロセスでことばの研究をします。
人が持っている言語機能という「心」の一端について「真理の探究」の旅にでてみませんか。
【塙 泉】
観光サービス・マーケティング
観光客の楽しみと地域活性化を研究するゼミ

私が専門とする観光サービス・マーケティングとは、観光客が喜んでくれる観光商品や集客方法、また魅力的な観光地づくりの研究です。特に、観光地の魅力を伝え観光客が自由に楽しく過ごすためのガイドマップやサイン等の観光情報サービス研究に取り組んでいます。研究対象は、群馬県北毛(北部)地域、海外ではフランスやスイスなどのアルプス地域です。これらの地域では観光客や地域の人々に関する調査をしています。ゼミでは、3年次に北毛地域で「地域を知る」ためのフィールドワーク調査を実施し、地域の問題や課題を探ります。4年次には、具体的な解決策を検討し論文にまとめます。フィールドワークを通じて、多様な人々の考えや行動を実際に見聞きすることで、観光の知識を習得するだけでなく、視野を広め、多角的なモノの見方を身に付けることを目指します。
【フーパー L. ダニエル】
言語学習の自律性とモチベーション
自律学習と言語学習意欲の研究

言語学習は、山あり谷ありの生涯マラソンです。素晴らしい気分の日もあれば、もうやめたいと思う日もあるでしょう。言語学習の目標に到達できるかどうかに影響する重要なことは、何だと思いますか?それは、ポジティブな学習環境を持つこと、そして自分自身を理解し、どのような学習方法が自分にとって最も効果的かを理解することです。私は、教育心理学から得た洞察に基づいた研究と指導を行っています。具体的には、私たちの基本的な心理的ニーズ、つまりモチベーションを維持するために必要なことを探求し実践しています。学生が安心でき、友達を作ることができ、自分の意見が尊重されるような学習環境を作るために、学生と一緒になって取り組んでいます。皆さんと一緒に学べることを楽しみにしています。
【三宅 ひろ子】
国際コミュニケーション
世界のいろいろな英語と国際コミュニケーションのあり方を探るゼミ

世界のいろいろな英語(world of Englishes)について研究しています。世界の人々は、英語を「自分のことば」として自由に使いこなしています。インド人はインド英語、フィリピン人はフィリピン英語を話します。アジアの人のみならず、ヨーロッパ、アフリカ、世界中の人が、発音、文法、語彙など、様々な面において独特な英語を使っています。「日本人英語」という言葉は、間違った英語、恥ずかしい英語という否定的なイメージがありますが、本来、日本人が日本人らしい英語を使うことは当たり前の現象で、恥ずかしいことではありません。言葉はアイデンティティ(自分らしさ)を表すものです。世界中の人が自分らしい独特な英語を使いつつ、それでも理解し合うためにはどうしたら良いか、国際コミュニケーションのあるべき姿を一緒に考えませんか。
【リード サムエル】
応用言語学(批判的談話分析)
言葉と社会的な人間関係や権力との結びつきの研究

人々が社会に影響を与えるために言葉を用いる多様な方法や、言葉が社会に及ぼしてきた影響を研究しています。これは批判的談話分析と言われている応用言語学の研究分野です。また、Critical Thinking(批判的思考)の研究を通じて、学生が英語で批判的思考をもとに意見を表現できるようになることをサポートしています。
【吉野 康子】
英語教育研究
異文化理解・多文化共生を重視した小中高の英語教育に関する研究と教員養成

私の専門は英語教育ですが、皆さんは、今までの英語教育の経験の中で、「英語2. 私の専門は英語教育ですが、皆さんは、今までの英語教育の経験の中で、「英語はとにかく暗記すればいい」と言われたことはありませんか?確かに覚えるべきことは多いですが、理屈を考えたり、原義にあたったり、日本語と比較することで、新たな発見があり、思考を深められます。たとえば、「なぜcould, wouldが丁寧表現なのか」「なぜ不定詞というのか」「なぜ日本人はRとLの発音がうまくできないのか」「なぜ英語では語順が大切なのか」など、「なぜ?」と疑問をもつことを、授業の中でも大切にしています。また、今は日本国内でも多言語多文化社会が進み、異なる文化や価値観の人々とも共存していかなくてはいけない時代です。英語の駆使能力を高めることはもちろんですが、異文化理解の視点を大切にし、英語を使って、何をどう発信すべきかを一緒に考えていきたいと思います。
【今 佑介】
英語語法・文法研究
英語の語や句の用法や意味を研究

主に語(句)の使われ方について、コーパス(データベース)を使って研究しています。たくさんの情報より、ある語(句)の意味、用法を探ることです。例えば、provideはprovide A with Bという用法をとると辞書に書いてありますが、実際には第四文型をとることがあります。どうして辞書には書かれていないような用法をとるのか、異なる意味になるのかなどを考えていきます。