子ども支援学科

 

すべての子どもの可能性を引き出し 的確な支援をすることのできる保育者養成を目指します

主な授業

多様な子どもに対応できる専門性を磨く

子ども学総論

この授業は、子ども学部子ども支援学科で専門科目を学んでいくうえでの基盤となる科目です。教育目的や教育目標を確実に理解するとともに、4年間を通した学びの大筋を把握することを目的とします。主要分野である児童福祉、保育・幼児教育、子ども支援・健康保育、子どもの芸術、幼児の環境教育を担当する5名の教授によるオムニバス形式の講義です。

スタディ・ツアー

子ども学部では、3年次後期の休暇を利用して海外研修を実施します(希望者のみ)。研修先はドイツまたはアジア圏の国からの選択で、幼児教育・保育の学びと外国語・多文化などへの理解を深めることを目的としています。この「スタディ・ツアー」の授業は、海外研修参加希望者の必修科目になります。研修への 準備や振り返りを通して、保育に関する国際的な視野を広げます。また、海外での保育体験を有する卒業生や外国籍の保育者との意見交換会も予定しています。

健康保育A

幼稚園、保育所、その他の児童福祉施設では、日頃元気に過ごしている子どもでも、さまざまな病気にかかって、特有の症状を示すことをしばしば経験します。また、いろいろな種類の生まれつきの病気をもっている子どもたちも実際に通園しています。さらに、発達障がいや神経系の病気をもっている子どもたちもいます。保育者は、保育に関わるプロフェッショナルとして、このような子どもたちの病気や障がいについても一定の知識が求められます。「子どもの保健I」において、おおよその疾病について学びますが、この講義では、症状や病気について、具体例を示しながら、その対処法についてより深く学びます。

子ども支援論

現在は生活や価値観が多様化していて、外国籍の子や一人親家庭の子、アレルギ―や障がいのある子、虐待や不登校など、支援を必要とする子どもや保護者は増加する一方です。この授業では、まずこうした支援の歴史と現状を紹介し、次に現在の園や学校でどのように具体的に支援を展開し取り組んでいるかについて、幅広い事例に基づきながら紹介していきます。

知的障害児指導法

この授業では知的障害のある子どもへの指導方法について学びます知的障害とはどのような状態なのか、そして、知的障害があることによってどのような困難さがあるのか理解を深めます。その上で、そのような知的障害のある子どもに対してどのような支援ができるのか、実際に特別支援教育で行われている実践を見ていきます。そして、特別支援教育の現場では支援にあたってどのように計画がなされて、どのような心構えで臨み、具体的にどのような視点で支援が行われているのか解説していきます。さらに、生涯発達の視点に立ち、将来の社会生活や日常生活を見通した支援事例を紹介します。

特別支援教育概論

特別支援教育は、特別な支援を必要とする幼・小・中・高の幼児、児童、生徒が在籍するすべての学校において実施されます。この授業では、特別支援教育の基礎となる、特別支援教育の目標・理念、特別支援教育が目指すべき教育制度・実践について理解します。また、それぞれの障がい特性や心理的特性の基本を学び、その特性に適した教育の場や指導の方法や内容に関する基礎的な知識を習得します。さらに、超早期からの一貫した支援と関連諸機関との連携や家族支援について学び、特別支援教育の理解を深めます。

子どもの体育

乳幼児期はいろいろな事象に興味を持ち、乳幼児らしい空想や創造の世界を楽しみながら、周囲の環境とかかわっています。そして、発達のプロセスの中で動きとリズムが一体化され、新しい動きの獲得や身のこなしを身につけていくのです。そこで、乳幼児の生活の中でも、鬼遊びやリズム遊び、ボールやフープ、なわなど特に運動的な要素の含まれる活動について、発達に伴う動きの獲得過程を考え合わせながら、身体表現の指導法や援助のあり方を具体的実践の中で理解していきます。

子どもの音楽Ⅰ

この授業では、学習者自身の音楽性を高めるために、リトミック(おもに身体の動きを用いる方法)を用い、身体を通して音楽を体験することで、感性や表現力を豊かにしながら音楽の基礎を身につけます。また、あそびうたや童謡など、子どものうたを活用した子どもとの関わり方、伴奏法、弾き歌いの技術を学びます。単に演奏の技術を磨くのではなく、子どもの心身の発達を考慮し、豊かな音楽的表現を援助できる力を身につけます。

子ども芸術Ⅲ(臨床美術)

「臨床美術」とは、感性を刺激する創造的な美術創作活動によって、様々な病気や障がいを持った方の機能回復やアクティビティーを目的として、病院、施設、また教育・保育機関などで活用されているアートセラピーです。本科目では、臨床美術士5級受験資格のための理解、実践力、コミュニケーション力を身につけていくため、臨床美術に必要な知識を習得する「臨床美術基幹」、アートプログラムを通した創作の喜びを体感する「臨床美術入門」、様々な人を支援するコミュニケーション力を習得する「臨床美術コミュニケーション」、 「臨床美術実践の基礎」による実践演習などを学んでいきます。

履修モデル

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各実習内容

直接子どもたちとふれあうことで、保育の実践力を養います。

特色ある実習指導

本学科では、多様な保育実践の場で活躍できる有能で、確かな実践力のある保育者を養成すべく、「特色ある実習指導」を準備しています。スケジュールにある4年間の実習計画図に基づき、1年次より導入実習を設け、2年次には基礎実習、3年次には応用実習へとつなげていきます。

保育所・施設見学実習

■ 乳児保育学内見学/1年次

1年次の前期に開講される『乳児保育学内演習』の授業では、キャンパス内の保育所「かせい森のおうち」での見学実習を行います。0歳~3歳未満の子どもたちの発達を援助するための知識や技術を、理論と体験によって学ぶことで、2年次以降に予定されている保育所実習につなげていきます。

■ 施設見学実習/1年次

『キャリアデザイン』という授業の中に位置付けられた「児童福祉施設(保育所を除く)の実際を知る」ためのフィールドワークの場です。ここでの学びを踏 まえながら、2年次以降に予定されている施設実習に向けた準備を始めます。また、保育者を目指す者としての自覚を高めていくための機会として位置付けています。

幼稚園教育実習

■ 幼稚園教育実習/4年次前期<4週間>

幼稚園での教育実習は、3歳〜就学前までの子どもたちと園生活を共にする中で、学校としての幼稚園の社会的な役割や目的、幼稚園教諭に求められる資質について実践的、かつ段階的に学んでいきます。また、幼小接続期の教育の実際についても具体的に学んでいきます。

保育実習(保育所および施設<保育所以外の児童福祉施設>)

■ 保育所実習/2年次後期~3年次後期<2週間+2週間(保育所または施設を選択)>

保育所での実習は、0歳~就学前までの子どもたちとふれあい、乳幼児の理解を深めます。また、そこで展開される養護と教育が一体となった保育所保育を実践的に学んでいきます。


■ 施設実習/2年次後期~3年次後期<2週間+2週間(施設または保育所を選択)>

施設実習では、乳児院や児童養護施設、障害児施設等で、実際にそこで生活する子どもたちと生活をともにしながら、施設に入所する子どもたちの理解を深めるとともに、それぞれの施設の機能や役割、支援の実際を学んでいきます。

特別支援教育実習

4年前・後期/事前事後指導を含む

教育現場での実習を通して幼児・児童との生活や学習での関わりを理解し、特別支援学校の役割、チーム・ティーチングの指導、教職員の職務について学びます。

健康保育実習

4年後期/事前事後指導を含む

病児・病後児保育室と、より重症な疾患で入院をしている病児を対象として保育士が保育をしている医療機関にて、主に見学実習を行います。

キャンパス内には、子どもとふれあうことのできる3つの施設があります。
ここで実習をおこなうこともあります。

かせい森のおうち(保育所)

一人ひとりの子どもにあわせた保育実践を学びます。

子どもたちの明るい声が響き、保育者たちが笑顔で出迎える。そんな光景がキャンパス内で見られることでしょう。ここでは実習などを通して直接子どもたちとふれありながら、彼らの成長を見守り、小さな命を預かる責任感や接する態度などを学んでいきます。(60人収容・認可保育所)

かせい森のクリニック

患者さんと家族が抱える悩みを理解し、受け止める力を身につけます。

地域の子どもたちの健康増進と発達を促進するために、キャンパス内にアレルギー疾患や発達障がいの専門クリニックを開設予定です。来院された患者さんにどのように接したらいいか、家族はどんな悩みを抱いているかなど、近い未来、自分自身が働くために必要な姿勢と力を、直接感じることのできる環境です。

かせい森の放課後等デイサービスつくし

大学内施設で子どもの発達と成長の支援のあり方について学びます。

特別支援学級や通級指導教室などに在籍する小中学生が,放課後に通い,発達や成長に必要な活動を行う施設です。「特別支援教育実習」では「プレ実習」として,児童・生徒との生活や学習の関わりを理解し,特別な支援を必要とする子どもの指導や教職員の職務について学びます。

スケジュール