ニュージーランド マッセイ大学 幼児・初等教育&英語研修
Early Childhood Education and English Programme at Massey University2024
未来教育指数１位*の教育国ニュージーランドで多様な子どもたちとの活動を通して自身の教育観を広げ、深める
研修の特徴
●タイプの異なる3つの就学前教育機関に訪問
現地の保育士の保育観や保育方針や施設を知るとともに、園の子どもたちと日本の遊びを通して体験的に学ぶ
➡子どもの創造力の引き出し方やよりそい方のちがいに気づく
●タイプの異なる2つの小学校に訪問
➡現地の小学校教諭の教育感や教育方針、施設の活用を知るとともに児童との交流を通して体験的に学ぶ
●マッセイ大学の専門講義でニュージーランドの『今』の教育について学ぶ（２名のゲストレクチャーを招待！）
①ニュージーランド教育制度の講義
②マオリの文化（歴史・言葉）と教育に関する講義
●英語研修は家政大生のみのクラスとなっており、保育活動、教育活動にポイントを絞った英語を学ぶ
・ECE機関や小学校訪問のための実践英語
・ニュージーランドと日本の幼稚園・保育園・小学校を比較しながら英語で意見交換
●全期間ホームステイ（家政大生1人1家庭）
朝昼夕の3食付き
●マッセイ大学生との交流
●全期間、本学専任教員がサポート
*THE WORLDWIDE EDUCATING FOR THE FUTURE INDEX 2017, The Economist Intelligence Unit
研修概要
参加人数：20~24名（2023年度は23名が参加）
募集時期：2023年10月2日（月）～10月13日（金）
事前事後研修あり ※ 海外が初めての学生も多く参加しており、事前オリエンテーション（５回程度）でしっかり出発から帰国までサポート。
～学科海外研修担当教員よりこの研修への参加を考えているのみなさんへ～
東京家政大学児童学部児童学科 准教授 荒井 庸子この研修を通して学んでほしいこととマッセイ大学での研修体験があたえてくれるものを教えてください。
Expectations for learning in this program&Experience of learning at Massey University
この研修を通して、みなさんに一番学んでほしいことは、多様性が活きる教育・保育についてです。世界的にも「多様性」というキーワードが注目されていますね。ニュージーランドは、先住民族のマオリの文化をはじめ、多様性を最も尊重した国の一つといえるでしょう。この研修を通して、みなさんは、ニュージーランドの豊かな自然環境のもと、創意工夫しながら夢中になって遊び込む子どもたちと出会うでしょう。そこでは、言語文化的に多様な子どもたちが共に生活し学んでいます。現地の先生方は、様々な言語で挨拶を交わしたり、歌を歌ったりしています。多様な文化を尊重して壁面構成がなされています。それが、当たり前のように行われていることに、みなさんは驚かされるでしょう。この研修では、「多様性が活きる教育・保育」とは、どういうことなのかを実体験を通して学ぶことができます。
日本でも、一人ひとりの子どもの主体性を尊重した教育・保育が大切にされています。大学時代、この研修に参加した先輩は、これからの教育・保育を担う人材として活躍されています。世界とつながれる本研修は、みなさんの教育者・保育者としての視野を広げ、その志を確かなものにしてくれるでしょう。
Throughout the ECE Programme at Tokyo Kasei University, we especially hope that you will learn about diversity and inclusion in early childhood education and care. Recently, the term “diversity” has been drawing a lot of attention around the world. It can be said that New Zealand is one of the countries with the greatest respect for diverse values, including those of the Maori culture. This programme will bring you wonderful opportunities to meet children who are absorbed in creative and original play in a rich natural environment. Diverse groups of children from different linguistic and cultural backgrounds are living and learning together there. Teachers in the ECE center exchange greetings and sing songs in multiple languages. They decorate the walls of the school with colorful images that reflect diverse cultures. It may surprise you to learn that for them, this is totally normal. Through hands-on activities, you will learn what “diversity and inclusion in early childhood education and care” really means.
Japan also aims to provide early childhood education and care that encourages every child to develop independence. The women who participated in this programme as students are now leaders in their field in Japan. I am certain that this program, with its global vision, will help you to expand your horizons as caregivers and educators, and will harden your resolve to push forward in your careers.
東京家政大学児童学部初等教育学科 教授 半澤 嘉博この研修を通して学んでほしいこととマッセイ大学での研修体験があたえてくれるものを教えてください。
Expectations for learning in this program&Experience of learning at Massey University
本研修を通じて、ぜひ学んでほしいのは、異文化理解の重要性です。ニュージーランドは、多文化社会として知られており、特にマオリ文化や移民による多様な文化が共存しています。こうした背景から、現地では異なる価値観や文化が日常的に交わっています。実際にこれらに触れることで、異なる文化を理解し、多様な背景を持つ人々との共生を学ぶことができると思います。
また、ニュージーランドの教育システムは、子どもの主体性を尊重する点で非常に特徴的です。本研修では、実際に様々な保育・教育現場を訪問し、現地の子どもたちや先生方と直接交流する機会が多くあります。こうした実践を目の当たりにすることで、自身の教育観を深めると同時に、将来の教育実践に活かすための貴重な視点を得ることができるでしょう。この研修を通じて、教育に対する理解を一層深め、教育者としてさらに成長できることを心から願っています。
What we would like you to learn through this programme is the importance of cross-cultural understanding. New Zealand is known as a multicultural society where diverse cultures exist side by side, especially Maori and various immigrant communities. With this background, it is common for values and culture to mix. I believe that by actually experiencing this you can understand people with different cultures and learn to live with those who have diverse backgrounds.
In addition, the New Zealand education system is special in terms of respecting children’s autonomy. Through this programme you will visit various ECE centres and educational institutions, and will have many opportunities to directly interact with local children and teachers. Seeing this educational environment with your own eyes will deepen your ideas about education, and at the same time provide valuable perspectives for you to put into practice in the future. We sincerely hope that this study programme will deepen your understanding of education and help you to grow further as an educator.
～現地研修担当者より東京家政大学のみなさんへ～
From Mr. Phil Hildred, Programme Coordinator
1)What's your impression of Tokyo Kasei University students who participated in this programme?
I had the pleasure of hosting my first year of students from Tokyo Kasei University in early 2024 and found them a wonderful and enthusiastic group. The students who attending our ‘Early Childhood Education: Approaches and Practices in New Zealand Programme’ arrived with great attitudes and they were always very eager to learn. They all clearly demonstrated a passion for teaching in Early Childhood or Elementary School (Primary School in New Zealand) and this showed in everything they did.
They enjoyed learning in class about storytelling and New Zealand children’s songs and chants. The students attended lectures on Early Childhood Education Systems in New Zealand and also looked at the differences between Japan and NZ Culture.
I was impressed by the way the students interacted with staff and children when they visited our local Early Childhood Centres and Primary (Elementary) School, all of the students were great ambassador for Tokyo Kasei University.
2024年の初めに、入職1年にして東京家政大学の学生を受け入れる機会に恵まれました。 マッセイ大学の「ニュージーランドにおける幼児教育のアプローチと実践研修」に参加した学生たちは、常に学ぶことにとても熱心でした。 彼らは皆、幼児教育や小学校（ニュージーランドでは小学校をprimary schoolという）で教えることへの情熱にあふれ、行動全てに表れていました。
授業では、絵本の読み聞かせやニュージーランドの童謡やチャンツについて楽しく学びました。 また、ニュージーランドの就学前教育システムについての講義を受けたり、日本とニュージーランドの文化のちがいについて学んだりしました。
地元のECEセンターや小学校を訪問した際、学生たちが現地保育士や教員、子どもたちと積極的に交流していたのが印象的でした。
2)What are key aspects of this programme for the students who want to be a nursery school teacher/primary school teacher?
この研修は、授業でニュージーランドの教育について学んだ後、実際にECEセンターや小学校を訪問し、実践的な学習を体験できるように構成されています。 このような訪問により、学生は授業での講義やディスカッションで学んだことを実践で見ることができ、ニュージーランドの教育施設の一端を担う子どもたちや保育士、教員と交流することができます。
この研修を通して、東京家政大学の学生たちが、日本の幼児教育や初等教育がどのようなものであるか、また将来どのようなものになる可能性があるのかを見直す機会になることを願っています。 また、子どもたちとの様々なコミュニケーション方法に目を向け、将来のキャリアに向けた保育観・教育観の確立に役立ててほしいと願っています。
研修体験談〜My Story~児童学科児童学専攻3年(研修時）T.M.さん 『温かな国で学んだ保育と経験』
私はNZの保育カリキュラム｢テ・ファリキ｣に興味を持ち、子どもたちが主体的に遊びを深める ためには、どのような保育環境が整えられているのか実際に見たいと思い、研修に参加しました。 英語に不安はありましたが、現地に着くと、大らかマオリにルーツのあるホストマザーに迎えて頂 き、マッセイ大学の教授や街ゆく方々も皆が優しく、沢山の温かい方に出会いました。 大学での授業は、NZの教育についての講義だけでなく、先住民マオリの方々の文化なども学び ました。マオリ語の手遊び歌や、身体を一緒に動かして楽しむ絵本の読み聞かせなどが特に印象に 残っています。 放課後にはパーマストンノースの街を歩きながら、ショッピングやお洒落なカフェに行く日もあ りました。週末にはホストファミリーが自然豊かな牧場や、Lantern festivalなどに連れて行ってく れる日もあり、毎日が新鮮で思い出に残る、充実した日々でした。 私は今回の研修で、温かなNZの文化と、理想の保育環境に出会うことが出来ました。成長した 姿でまたNZやホストファミリーの元に戻れるように、何事も挑戦を重ね、保育者として専門知識 を深め、実践を重ねていきたいと思います。
研修体験談〜My Story~初等教育学科1年(研修時）H.M.さん 『理想的な授業環境を作るために必要なことは何か』
私にとってこの研修は、知見が広がる有意義であっという間の16日間でした。 研修の中で、現地のECEセンターや小学校を訪れ、パーマストンノースの自然たっぷりな環境で育つ子どもたちを見たり、個々に寄り添った学習環境を見たりすることが出来ました。 そして、ニュージーランドの環境に憧れるだけではなく、自分が実際に教員になった時に、理想的な授業環境を作るために必要なことは何かを考えることが出来ました。 ホームステイでは、伝えたいことが上手く伝えられず、もどかしい気持ちになりましたが、ホストファミリーが、拙い英語でもくみ取ってくれたり、簡単な英語で話してくれたりしました。しかし、対等に話せなかったことが悔しく、もっと英語を勉強したいと感じました。 授業では、英語で絵本の読み聞かせをしたり、マオリ語の歌を歌ったりと、英語の勉強だけでなく、幼児教育の中で活かすことの出来るものをたくさん学びました。 今回の研修を通して、教育観だけでなく、様々な価値観の視野が広がり、一生忘れられない貴重な経験をすることが出来ました。
