精神保健福祉士の専門性を実践に活かすこととは?(精神保健福祉士の原理)

11月7日、神奈川県精神医療人権センターより三瓶芙美さん(精神保健福祉士)を「精神保健福祉の原理」の授業にお迎えしました。
当日は、ピア相談員の関さん、おーちゃん、風書さん、ひこさんも来てくださいました。

授業では、全国でも新しい神奈川県精神医療人権センターの取り組みについて、専門職と当事者(ピア相談員)が共に事業や支援に当たる姿を、具体的にご紹介いただきました。精神科病院に入院中の患者さんから、人権を守ってほしい、退院したいといった生の声を電話相談でうけたり、病院への訪問活動、地域や行政への働きかけなど、幅広い実践を行っておられます。個別の相談だけでなく、各病院、行政といった社会の側への働きかけを同時に行うソーシャルワークの視点を、受講している1年生には理解することができました。

また、ピア相談員の方たちは、「ピアサポーターとして大切にしていること」や「当事者だからこそ共有できる気持ち」について、温かい言葉で伝えてくださいました。「症状がなくなることだけがゴールではなく、人として尊重され、安心して話せる関係が大切」「経験をもつ者同士だからこそ生まれる理解がある」といったメッセージは、学生に深い印象を与えました。

後半の学生とのやり取りでは、学生からは、「当事者として電話相談を受けて苦しくなることはないか」といった質問もありました「ピアサポートでは1対1で相談を聞くわけでなく、サポートメンバー何人かで話を聞くようにしている」など、日ごろの電話相談の実際を教えていただけました。携帯のスピーカーフォンの活用といった身近な工夫の大切さからは、日常に根ざした実践の重要性を感じることができたようです。

この授業では、1年生が現場や当事者の方の生の声に触れたり体験することによって、自分の言葉で考え、発信する力を身につけられるように、機会を多く提供しています。
神奈川精神医療人権センターの活動については、ホームページをご覧ください。
https://kanagawa-peer.com/
   
     
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