リハビリテーション学科の教員らの研究論文が,国際誌に掲載されました.

「リハビリテーション学科の教員らの研究論文が,国際誌に掲載されました」

Hamaguchi T, Abo M, Murata K, Kenroku M, Yoshizawa I, Ishikawa A, Suzuki M, Nakaya N, Taguchi K. Association of long-term treatment by botulinum neurotoxins and occupational therapy with subjective physical status in patients with post-stroke hemiplegia. Toxins 2019; 11: E453.

https://www.mdpi.com/2072-6651/11/8/453

東京家政大学健康科学部リハビリテーション学科作業療法学専攻の教員らの研究論文が,国際誌(Toxins)に掲載されました.

研究の概要
ボツリヌス毒素(BoNT-A)治療は,脳卒中片麻痺患者の痙縮の治療に広く用いられています.しかし,長期間にわたってBoNT-A治療を続ける対象者の運動機能と心理状態の関係性については,これまで十分に調査されてきませんでした.そこで本研究では,BoNT-A治療とリハビリテーションを継続している対象者を対象に,上肢運動機能と心理状態の関係性を解析しました.

その結果,20回以上BoNT-A治療を受けた対象者では,医師および療法士の言葉が継続の動機づけになっており,さらなる治療に対する期待も持ちながらも後遺症を受け入れる必要性を感じているという,相反する心理状態が混在していました.また,治療の経過の中で上肢運動機能の改善量が小さかった対象者ほど,後遺症を受け入れる必要性を感じていると同時に,ボトックス注射後の身体的な効果を感じていたことが示唆されました.

本研究による知見は,脳卒中後の長期間にわたってBoNT-A治療とリハビリテーションを継続する対象者の運動機能と心理状態を理解することに貢献できると思われます.今後もより効果的なリハビリテーションのトレーニングおよび評価の方法について検討していきたいと考えています.

リハビリテーション学科では,最新の研究知見に基づく質の高い教育を行うとともに,研究成果を社会に発信していきます.

   
     
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