リハビリテーション学科の教員らの研究論文が,国際誌に掲載されました

リハビリテーション学科作業療法学専攻の教員らの研究論文が,国際誌(Frontiers in Behavioral Neuroscience)に掲載されました.

Suzuki M, Suzuki T, Wang YJ, Hamaguchi T. Changes in magnitude and variability of corticospinal excitability during rewarded time-sensitive behavior. Front Behav Neurosci 2019, doi: 10.3389/fnbeh.2019.00147.

「作業に没頭してあっという間に時間が進む」.これは人の重要な行動特性を表しています.近年では,主観的な時間がドーパミン神経の活動によって伸縮することが示され,報酬が時間知覚に関連する行動に影響を及ぼすことが示唆されています.しかし,時間知覚や行動の背景にある脳の活動が,報酬に応じてどのように変化するのかについて現在の作業療法は十分に説明することができません.そこで私たちは,様々な確率で報酬を提示した際の脳活動の変化様式を調べることにいたしました.

実験の結果,報酬確率が高い条件では低い条件よりも,前の脳活動の履歴を参照して次の脳活動が決まる割合が多くなることが分かりました.また,報酬の提示によって,主観的時間スケールが短縮(時間が速く進む)することが分かりました.

作業療法では,成功体験や賞賛などの社会的報酬が広く用いられています.今回得られた知見をもとに,報酬スケジュールを統制したより効果的な練習方法の開発について検討したいと考えております.

論文は下記のサイトから入手することができます.
https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fnbeh.2019.00147/full

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鈴木誠
suzuki-mak@tokyo-kasei.ac.jp
   
     
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