文化情報学環

深掘り!文化情報学環 vol.3

 

深掘り!文化情報学環 vol.3

「社会課題の解決に「情報」がどのように役立つの」など、情報の基本から、実際の活用事例、学びのポイントまで、岩下先生にインタビューしました!


Q1. 社会課題を考えるうえで、「情報」が果たす役割とは

 今日はよろしくお願いします!

高校の情報の授業で「データ」と「情報」という言葉を学びました。これらは私たちの社会においてどんな役割を果たすのですか?

 まず、情報とデータの違いからお話ししましょう。

データとは、数値、文字、写真、動画、音声などの事実や事象を記録したものです。一方、情報(information)は、それらのデータを様々な角度から分析したり、解釈したりして得られた結果です。

従って、情報はデータから得られる有益な内容だと理解してください。

 例えばどのようなものがありますか?

 例えば、あるコンビニにおいて毎月の来店者数を記録していたとします。

1年間記録したデータを見て、来店者数が増加傾向にあるのか、減少傾向にあるのかがわかったら、これは有益な情報になるわけですね。なぜなら、もし増加傾向ならば、来店するお客さんが増えているわけですから、品切れという状況になって、品物を買いたいお客さんがあきらめて別のコンビニに行ってしまわないように、翌月はどのくらい品物を準備したらよいだろうという需要予測が必要になるわけです。

一方、減少傾向にあるならば、だんだんお客さんが離れていっているかもしれないので、その原因を調べて、早急に何らかの対策をうつ必要があることがわかります。

このように、情報を得ることで、その状況を把握して、次のアクションにつなげることができるわけです。




Q2. 情報は社会課題解決にどう役立つ?

 実際に情報を活用して社会課題を解決した事例はありますか?

 みなさんは、家族旅行や学校の遠足、修学旅行などで乗用車やバスを利用したことがあると思います。特に連休などでは、「××高速道路が30kmの渋滞で、2時間かかります」といった状況を見たり、聞いたりすることが多いのではないでしょうか。

 はい、高速道路ではすぐにルート変更できないので、うんざりしたことがあります。

 例えば、情報はこのような渋滞解消に活用されています。それにはまず交通状況を把握する必要があります。 現在は、車の速度や位置などの各車両のデータをETCやカーナビなどから入手して、さらには路面状況などのデータも合わせて分析することで、混雑回避や危険区間を抽出し、運転者への情報提供をし、注意を促しています。

これらの情報を利用することで、渋滞の解消といった道路交通の円滑化だけでなく、安全で安心なドライブ、災害時の迅速な対応、環境負荷の軽減など幅広い効果が期待されています。

この他にも、情報を活用することで、気象予測、製造業・小売業、医療・教育など幅広い分野で社会問題の解決に役立っています。




Q3. 情報を活かすために文化情報学環で身につく力とは

 情報を分析するために必要な力にはどのようなものがありますか?

 「情報」から抱くイメージは、プログラミングや複雑な計算というように、難しいという印象を感じてしまう人が多いのではないでしょうか。もちろん、情報の基礎力という意味では、情報技術や統計学の基礎といった力を身に付けていくことが望ましいです。

 私は文系なのですが、できますか?

 将来社会にでて活躍していく皆さんにとって、情報の基礎力は今後一般常識になっていくだろうと思いますが、それ以上に大切なポイントを次に説明しましょう。先にも述べましたように、情報とは有益な内容です。それは何か目的があって、その目的に向けて行動を起こそうとする源泉になっています。これは、何となく関心があるなとか、表面的に問題をとらえているだけではできないことです。有益な内容を得るためには、いろいろな角度から関心ある物事を見て、分析していく必要があります。

すなわち、物事に対して様々な物の見方・考え方を身につけて、問題の本質や核心を目指していくことになります。そのための手段としていろいろな立場の人の意見を聞いたり、ディスカッションしたりといったコミュニケーション力を身につけていくことも重要な要素になります。今後このような力は文系・理系を問わず皆さんが社会に出たときに必要となります。文化情報学環ではそういった力を身につけていってほしいと思っています。

 問題の本質をつかむ力が必要なんですね! こうした力を活かすと、将来、どんなことができるようになりますか?

 このような力を身につけることで、自分が住んでいる地域の諸問題、例えば高齢者支援、交通渋滞解消、地域イベントの活性化などみんなが便利で安全・安心な暮らしを地域の人と一緒に考えて提案するなど、皆さんの行動はどんどん広がっていくと思います。